能術

大切なことはすぐに結果が出ない~能術を学ぶ上で気を付けたいこと~②

管理者

「分かる」には段階があり、段階を進めるには時間が掛かることを知ろう

「分かる」という状態は、大きく分けて以下の四つの状態に分類できます。 

  • 1)単純に知識として知っているが、できない状態
  • 2)技能として使えるように学習した
  • 3)知恵・技能として日々使えるように学習・実践しているが、まだ成果が十分ではない
  • 4)無意識に様々な条件の中でも臨機応変に迷いなく対応できてしまう

この四つの段階をすべて「分かる」と表現してしまうため、「分かっているはずなのに」という状況が生まれてしまいます。

そこで能術では、「能術腹落ち五法」という方法で「分かる」の段階を推し進めていきます。

  • 1)あえて「できる」ことを意識し、決断する
  • 2)短期間に同じことを繰り返す
  • 3)ゆっくり味わうように慎重・丁寧に行う
  • 4)イメージしながら感情を込めて行う
  • 5)体(神経・呼吸・筋肉・姿勢)を使って行う


同じことをじっくりと丁寧に繰り返し、ひとつずつ段階を追うことで、最初は「知っている」状態だったものを、最終的には「無意識」の段階まで引き上げていきます

最初は意識して繰り返していたものが、次第に体に浸透し、身に付いて、最後には無意識になることで腹落ちすることで、自分自身の能力や可能性を引き出し、人生のさまざまな問題や悩みを解決する力を得るのが能術です。

はっきりと言うならば、腹落ち五法が習慣化するまで、一朝一夕では難しいでしょう。しかし、能術の一端であるこの手法を身につけることは、人生が変わると言っても過言ではありません。

答えを読んだり聞いたりしてすぐに解決するのは、意識している世界、浅い場所で起きている出来事です。

多くの現象は無意識の世界、見えない世界と繋がっているため、表層を解決しても再び同じ問題が発生し、そのたびに「どうすればいいのだろう?」と悩み、再びすぐに解決してくれる答えを探し歩いたり、「私はどうすればいいのでしょうか?」と尋ねることになります。

しかし、能術を身につければ自分自身で問題を解決する能力が開発されるので、目の前にさまざまな課題が積み上がり、成果結果を求められても、自分自身で望む結果を引き寄せることができるようになります。

アメリカの哲学者であり心理学者であるウィリアム・ジェームズが

「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。 習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。

The behavior will change if the mind changes. Habits change if action changes. Personality will change if the custom changes. The destiny will change if the personality changes.」


と語った通り、自分自身がまず心を整えて行動を起こし、こつこつと日々を丁寧に緻密に続けることが、腹落ち五法のポイントであり、能術を始めるにあたって意識するべき大切な点です。

(つづく)

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